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名言集1857

詩人もまた他の人々と同じく、
この生と生活との不一致に
悩まされているのである。
彼は決して局外者であることは許されない。
  

むしろ詩人にとって最も必要なことは、
進んでそのジレムマの中に身を置くことだと
私は考える。
  

(谷川俊太郎『詩を考える』)

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コメント

(後の文)
生活と生とは、区別しなければならない程、
かけ離れたものになってしまったこと、
それが大変に大きな不幸のように思えて
仕方がありません。
  
それは云いかえれば、
人間的なものと、非人間的なものとの
過度の離反です。
  
現代では、生活と生との間の、
こういうジレムマが多かれ少なかれ
殆どすべての人間を悩ましているのではあるまいか。
  
・・・我々は生き続けようとして生活し、
正にその生活によって、生を失いつつあるのだ。
  
・・・現代の最も大きな問題を、
私はこの生活と生の不一致に見る。

                     

投稿: しっ | 2019年8月23日 (金) 06時22分

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