名言集1613
人間が本当に愛するものを、
見つけるのは大変なことで、
それが見つからない人もいると思うんだ。
(リチャード・バック)
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序
若い読者へのアドバイス……
(これは、ずっと自分自身に言いきかせているアドバイスでもある)
人の生き方はその人の心の傾注(アテンション)がいかに形成され、また歪められてきたかの軌跡です。注意力(アテンション)の形成は教育の、また文化そのもののまごうかたなきあらわれです。人はつねに成長します。注意力を増大させ高めるものは、人が異質なものごとに対して示す礼節です。新しい刺激を受けとめること、挑戦を受けることに一生懸命になってください。
検閲を警戒すること。しかし忘れないこと──社会においても個々人の生活においてももっとも強力で深層にひそむ検閲は、【自己】検閲です。
本をたくさん読んでください。本には何か大きなもの、歓喜を呼び起こすもの、あるいは自分を深めてくれるものが詰まっています。その期待を持続すること。二度読む価値のない本は、読む価値はありません(ちなみに、これは映画についても言えることです)。
言語のスラム街に沈み込まないよう気をつけること。
言葉が指し示す具体的な、生きられた現実を想像するよう努力してください。たとえば、「戦争」というような言葉。
自分自身について、あるいは自分が欲すること、必要とすること、失望していることについて考えるのは、なるべくしないこと。自分についてはまったく、または、少なくとももてる時間のうち半分は、考えないこと。
動き回ってください。旅をすること。しばらくのあいだ、よその国に住むこと。けっして旅することをやめないこと。もしはるか遠くまで行くことができないなら、その場合は、自分自身を脱却できる場所により深く入り込んでいくこと。時間は消えていくものだとしても、場所はいつでもそこにあります。場所が時間の埋めあわせをしてくれます。たとえば、庭は、過去はもはや重荷ではないという感情を呼び覚ましてくれます。
この社会では商業が支配的な活動に、金儲けが支配的な基準になっています。商業に対抗する、あるいは商業を意に介さない思想と実践的な行動のための場所を維持するようにしてください。みずから欲するなら、私たちひとりひとりは、小さなかたちではあれ、この社会の浅薄で心が欠如したものごとに対して拮抗する力になることができます。
暴力を嫌悪すること。国家の虚飾と自己愛を嫌悪すること。
少なくとも一日一回は、もし自分が、旅券を【もたず】、冷蔵庫と電話のある住居を【もたない】でこの地球上に生き、飛行機に一度も乗ったことの【ない】、膨大で圧倒的な数の人々の一員だったら、と想像してみてください。
自国の政府のあらゆる主張にきわめて懐疑的であるべきです。ほかの諸国の政府に対しても、同じように懐疑的であること。
恐れないことは難しいことです。ならば、いまよりは恐れを軽減すること。
自分の感情を押し殺すためでないかぎりは、おおいに笑うのは良いことです。
他者に庇護されたり、見下されたりする、そういう関係を許してはなりません──女性の場合は、いまも今後も一生をつうじてそういうことがあり得ます。屈辱をはねのけること。卑劣な男は叱りつけてやりなさい。
傾注すること。注意を向ける、それがすべての核心です。眼前にあることをできるかぎり自分のなかに取り込むこと。そして、自分に課された何らかの義務のしんどさに負け、みずからの生を狭めてはなりません。
傾注は生命力です。それはあなたと他者をつなぐものです。それはあなたを生き生きとさせます。いつまでも生き生きとしてください。
良心の領界を守ってください……。
2004年2月
スーザン・ソンタグ
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どんなに時代が変わろうとも、
本当に大事なことってそんなに変わるものではない。
新しいこと、新しいことと追い続けるだけでなく、
自分の心の底にある声に耳を傾けて、
本当に大事と思うことを引き出し、
次の時代に渡していくという作業をしなければ、
長い長い人類の歴史の一幕を演じたことには
ならないのではないか。
(中村佳子)
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何より大切なのは
最も深いところにある感情や思いと
向き合うことです。
(タル・ベン・シャハー
「ハーバードの人生を変える授業」)
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このように天理・天道と人道は別なものである。
また、天理・天道は永遠不変であるのに対して、
人道は刻々と変化し、
少しでも手を抜けば保ちにくくなる。
(二宮尊徳「二宮翁夜話」)
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均しく是れ人なり。
遊惰なれば則ち弱なり。
一旦困苦すれば則ち強と為る。
憾意なれば則ち柔なり。
一旦激発すれば則ち剛と為る。
気質の変化す可きこと此くの如し。
(佐藤一斎「言志耄録」)
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人間の生き方に変化が生じるのは当然である。
だがしかし、人間は、その変化を、
あくまでも外的条件の所産たらしめず、
霊の所産たらしめねばならないのである。
(トルストイ)
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もろもろの事物のうえに張られた成長する輪の中で、
私は自分の生を生きている。
おそらく私は最後の輪を完成させることは出来まい。
だが、私はそれを試みたいと思っている。
(ライナー・マリア・リルケ)
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