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交流分析-5つの自我状態

Kouryuubunnseki (図をクリックすると大きくなります。)

交流分析(TA; Transactional Analysis)は、アメリカの精神分析医エリック・バーンが開発した人間関係の心理学で活用される技法です。
目的は、以下の3つです。

①自己への気づきを深める、(無意識にやっている事への気づき)
②自律的生き方(考えかた,感じ方、さらには行動に責任をもつ)
③真の対人交流の回復(人と親密な関係や、ふれあいを創る能力)

交流分析では、自分の中に3つの部分を備え、それにより人格が形成されるいると考えています。これらのことを自我状態と呼びます。親の自我状態、大人の自我状態、子供の自我状態の3つです。

<親の自我状態>
幼少期に親や親に代わる養育者から取り入れた感情、思考、行動から成り立っています。理想や道徳、躾け、などを取り入れた自我エネルギーや養育や人を思う優しさを取りれた自我エネルギーの部分です。

<大人の自我状態>
「今・ここで」経験している感情、思考、行動から成り立っています。

<子どもの自我状態>
過去の経験から成り立っている自我エネルギーの部分です。子ども頃遊んでいた時に感じた楽しい感じや、親に気に入られようとして、いい子にしていたあの感じです。

■自我状態の特徴

<親Parentの自我状態>
CP: Critical Parent
批判的な親 良心や理想と深く関係しています
主に批判、批難、叱責などを行なう自我の部分
父親的な自我状態の部分

偏見的・封建的・権威的・非難的・批判的・懲罰的・全能者的・支配的・教訓的・説教的

NP: Nurturig Parent
保護的な親 同情的、保護的、養育的なことを行なう自我の部分
母親的な自我状態の部分

救援的・保護的・受容的・同情的・愛情的・心づかい・思いやり

<大人Adultの自我状態>
A: Adult
大人 人間のコンピューターに例えられる部分
データーの収集し、整理、統合する自我状態の部分

事実評価的・客観的・観察的・打算的・知性的・合理的・分析的・冷静的

<子供Childの自我状態>
FC: Free Child
自由な子供 誰にも束縛されず自由に振舞う部分
感情的、本能的、自己中心的、積極的な部分
好奇心や創造性の源でもあります

本能的・積極的・創造的・直感的・感情的・好奇心・自発的・行動的・楽観的・空想的・無邪気

AC: Adapted Child
順応する子供 自分をしつけたり、教育しようとした親に順応している部分です。順応で、我慢強く、イイ子的な面をもちます。
自分の本当の感情を抑圧している場合が多く、突然、爆発することもあります。

順応的・感情抑制的・反抗的・消極的・依存的・悲観的・遠慮的・迎合的・被同情的

エゴグラムという精神分析手法で自分の自我の特徴を把握することができます。
エゴグラムで自分の心のエネルギー配分を知ることができます。自我の特徴を知り、努力してエネルギー配分を変えることによって理想の自分になることも可能です。

エゴグラムで一番、得点が高かった場所は、無意識の時や何か切羽詰まったときに一番でやすい自我の場所といえます。一番低かった得点の自我状態は、意識しないと使えない自我エネルギーでもあります。一番低い自我状態のエネルギーを増やしたい時は、意識的に使うようにしましょう。

■交流パターン分析

交流分析は、人間と人間の交流を自我状態(5つの心のどれを主に使っているか)に分解して考え、やりとりを分析することを行ないます。交流パターンは主に①相補交流、②交差交流、③裏面交流の3つのパターンがあります。
C(子供の心)からA(親心)に対しての発言に、A(親心)からC(子供の心)に返事するというように平行にやりとりできているのを相補交流と言います。例えば、学生同士で「この宿題教えてよ」「何、見せてご覧?」というようなやりとりです。
交差交流と言うのは、C(子供の心)からA(親心)への発言に、A(大人の心)からA(大人の心)に返事をするようなやりとりです。例えば先ほどの会話で、「この宿題教えてよ」「宿題は、自分で考える方がためになりますよ」と返事することのようなやりとりです。
裏面交流は、言葉のやりとりと本心のやりとりが違っていることを言います。

自我状態の特徴を理解することができれば、自分がどの自我状態からコミュニケーションの信号を発しているか分かります。自分の発している自我状態、相手の発している自我状態に気付くことでその場に適したよりよいコミュニケーションをとることが可能になります。

人間関係をスムーズにするポイントは、自己理解、自分のコミュニケーションの方法の特徴や癖を理解することです。そういった自我状態の特徴を自分でコントロールすることによって、自律的な生き方、人間関係の築き方が可能となるのでしょう。

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